少し競馬とは関係ない話でも。
最近、リーマンの間でも注目されていたホワイトカラーエグゼンプション制度という法案の
国会提出が見送られたという話。
正直、ほっとしました。
こんなもん導入したら労働者は死んでしまうとか思ってましたので。
ホワイトカラーエグゼンプション(めんどいので、以下略:WE)の対象としては、
管理職以下の年収の高い特定社員というような定義があるようで、
自分自身は直接現時点で影響はないかと思うのですが、将来的には対象になりうるという点で少しぞっとします。
このWE制度はどういう制度かというと、上記対象者は自己裁量に基づき、働きなさいということで
実質残業代は0円ということです。
どういう影響があるかというと・・・・、
よく課長や部長に昇進した人の話で真っ先に聞くのが「残業代出なくなったから、給料下がった」という言葉。
役職手当5万とか10万とかもらっても、今までの残業代が多ければ減りますわな。
それと同じです。
考え方としては1つの仕事をこなすのに10時間かかる人と7時間で終えてしまう人にかかるコストは同じでなければおかしいよね?
という考え。
現行の労働基準法に従えば10時間かかる人の方が、残業代が支給される分、効率よく働く人と比較すると
給与面で不公平だと考えたわけです。
この考え自体はいいと思うのですが、日本企業の労働慣習に当てはめて考えると、
悲惨な光景が見えてしまいます・・・。
例えば、「今日はやることやったので、2時でかえりま~す」とか通じる職場ならいいですが、
絶対通じない職場の方が大多数なのでは?
1週間で10万の売り上げを達成しろというノルマがあったとし、それを1日で達成した人がいたとしましょう。
裁量労働なので「やることやって結果出してる」からといって、残り4日を休日にしました。
しかし、結果を出してるからといって会議とか欠席してもいいのか?となります。上司としては。
その会議が4日間連続開催され、毎回議論が白熱し10時間かかってしまった場合、
結果出してるにも関わらず拘束され、おまけに残業代は0円・・・。
さらに経営者側から見ると、「あいつには残業代は発生しないから、とことん仕事まわせ」的な
経営効率化概念を押し付けられてしまうこともあるだろう。
そうなると労働負荷がハンパないくらい高くなります。
仕事の成果って見えないことが色々あり、それをわかりやすく数値化して管理する手法として、
「工数管理」というものがありますが(うちの会社は工数管理でキャッシュアウトとキャッシュインを見ています)、
こういう概念から見直さないといけないのでは、とか思います。
そもそも社員の差別化って、基本給(とか諸手当)でされるべきじゃね?とか思うんですが、
ますます働きにくい環境になりそうだな~っと思った次第です。